本記事のサマリ
導入前:解決したかった課題
少人数体制で成果が見えづらく、新卒育成も属人的だった。客観的に現状を把握する仕組みがなかった。
Findy Team+を導入した理由
Four Keysの考え方に共感し、生産性をデータで把握したかった。視覚的に現状を確認でき、小規模トライも可能だった。
導入の決め手
スコアやバッジでパフォーマンスを可視化でき、称賛を前提にした定量評価が育成計画に直結すると判断した。
導入後:成果
定量指標と週次振り返りで育成を仕組み化し成長を加速。レビュー対応速度・質の向上と称賛文化で信頼循環を実現。
BtoBマーケティング領域でSaaS・メディア事業を展開する株式会社ベーシック。オールインワンマーケティングツール「ferret One」や、フォーム作成ツール「formrun」などを手がけ、「マーケティングの大衆化」を掲げて企業の課題解決に取り組んでいます。
今回は、開発チームを牽引する唐澤さん、義永さん、そして新卒としてオンボーディングを体験した増森さんにインタビュー。Findy Team+を活用して取り組んだ育成施策の背景や工夫、チームに生まれた変化、そして今後の展望について伺いました。
マーケティングの大衆化を技術で支える、ベーシックの開発組織
──御社について教えてください。
唐澤:株式会社ベーシックは、「マーケティングの大衆化」をビジョンに掲げ、BtoB領域においてSaaSプロダクトとメディア事業を展開しています。主力サービスには、CMSとマーケティングオートメーション機能を統合した「ferret One」や、フォーム作成ツール「formrun」があり、Webマーケティングに課題を抱える企業の支援に取り組んでいます。
当社のエンジニア組織は、少人数ながら高い専門性とスピード感を強みにした開発体制が特徴です。リモートワークを基本としつつ、Slackや週次ミーティングなどを活用して施策のPDCAサイクルを高速で回しています。
義永:私は現在、新卒メンバーの育成を中心に担当している開発マネージャーです。もともとはエンジニアとして入社し、ferret Oneサービスにて主に設計や開発に携わってきました。現在は、設計・開発とプロジェクト管理に加え、メンバーとの1on1などマネジメント業務も行っております。
──開発組織では、どのようなミッションを掲げていますか?
唐澤:当社のエンジニア組織は、「少数精鋭でプロダクトの価値を最大化すること」をミッションとしています。事業成長を技術面から支えるために、ただ開発を進めるだけでなく、「いかに早く・正確に・継続的に」ユーザーに価値を届けられるかを重視しています。その実現のためには、開発生産性の可視化と改善の文化を根付かせ、組織として継続的に進化していくことが不可欠だと考えています。
「まずは現状を知りたい」から始まった、Findy Team+導入の決断
──なぜ、開発生産性の可視化に取り組もうと思ったのでしょうか?
唐澤:私たちのチームは、限られた人数で多くの期待や課題に応える必要がある状況にありました。日々の取り組みや行動は見えていても、それが成果にどうつながっているのかが曖昧で、メンバー自身も手応えを感じにくいという声が上がっていました。そこで日々の活動を定量的に可視化することで、育成やパフォーマンス向上のヒントが得られるのではないかと考えるようになったのがきっかけです。
唐澤:ちょうどその頃、チーム内で『Accelerate』や「Four Keys」のような、生産性を“感覚”ではなく“データ”で捉える考え方が話題になっていました。自分たちの課題感にも合っていて、「これは使えるのではないか」という実感がありました。
──Findy Team+を導入した決め手は何だったのでしょうか?
唐澤:Four Keysの考え方に基づいており、自分たちのパフォーマンスを視覚的に把握できる点が大きな魅力でした。スコアやバッジによってチームの現在地を客観的に確認できるため、「まずは現状を知りたい」という当時のニーズにぴったり合っていました。
唐澤:導入にあたっては、いきなり全社展開するのではなく、自分がマネジメントするチームから小さくトライしました。私自身、可視化ツールを使うのが初めてだったこともあり、まずは感触を確かめたかったためです。経営層には、「今の自分たちの立ち位置を客観的に把握するための手段」として説明し、スムーズに理解を得ることができました。
“感覚”から“数値”へ、新卒育成に導入した開発生産性の可視化
──Findy Team+を導入してから、どのように活用されましたか?
義永:まずは、新卒メンバーの育成に重点的に活用しました。8月から12月までの約5ヶ月間、毎週振り返りの時間を設け、月ごとに目標を設定して段階的に取り組んでいきました。活用のポイントは、Findy Team+で可視化できる指標──たとえばプルリクエストの作成数やレビューへの対応時間、平均コメント数などを使って、定量的な目標を設定したことです。
目標の設定にあたっては、現在の主力メンバーのスコアを基準にし、「12月時点でこの水準に達していれば合格」とゴールを明確にしました。そのうえで、各指標の目標値を可視化し、毎週の振り返りで進捗を一緒に確認していました。リモート環境においても「毎週この時間に振り返る」という枠組みがあることで、相談しやすく安心して育成に取り組めたと感じています。
増森:週次の振り返りでは、毎回「いま何ができて、何が足りないか」を具体的に確認できたのがすごく良かったです。リモートで働く中でも、「ちゃんと見てもらえている」という安心感がありました。特にレビューの対応速度は、自分が普段気づきにくい部分を客観的に見られるのは新鮮でした。
──今回、Findy Team+を新卒育成に活用されたとのことですが、どのような経緯で取り組みが始まったのでしょうか?
唐澤:きっかけは、2023年4月に新卒メンバーが入社したことです。前年は新卒採用を行っておらず、久しぶりの新卒受け入れという状況でした。そのため、これまでの育成ノウハウが十分に蓄積されておらず、育成方針を一から見直す必要がありました。
──その再設計の中で、Findy Team+を活用しようと考えたのですね。
唐澤:はい。まずは7月まで様子を見ながら、既存のやり方を継続していたのですが、「このままだと属人的な育成にとどまってしまう」と感じて、育成の仕組みを構築する必要性を強く意識するようになりました。そこで、義永に新卒育成のミッションを正式にお願いし、具体的な取り組みがスタートしました。
週次の振り返りが育成を加速、可視化された目標で着実にステップアップ
──義永さんは、そこからどのように育成設計を始められたのでしょう?
義永:まず考えたのは、「育成の成果をどのように測るか」という点でした。成果を評価するには明確な目標が必要であり、目標を立てるには客観的な指標が欠かせません。そこで、Findy Team+で確認できる指標を活用し、現在の主力メンバーの数値をベンチマークとして「12月時点でここに到達していれば合格」というゴールを逆算で設定しました。
──なるほど、理想の状態から逆算して計画を立てたわけですね。具体的には、どんな運用をされていたんですか?
義永:育成期間は8月から12月までの5ヶ月間で、週次の振り返りを実施していました。リモートワークが中心だったため、毎週しっかり時間を確保し、目標に対する進捗や具体的なアクションを確認する場として活用していました。こうした定期的な振り返りは、育成の質を高めるだけでなく、相談のタイミングがあらかじめ決まっている安心感にもつながったと感じています。
唐澤:最初に理想とする姿を明示することで、「この水準を目指せばいいんだ」とメンバーに明確な目標意識を持ってもらうことができました。その上で、週ごとの小さな目標を一つずつ積み重ねていくことで、無理なく着実に成長につなげることができたと思います。
増森:最初は「本当に自分にできるのかな」と不安もありました。でも、毎週の振り返りでフィードバックをもらいながら一歩ずつ進めたことで、気づいたらレビューの対応スピードも質も上がっていて、自信にもつながりました。
──実際の育成の中で、どんな変化が見られましたか?
義永:最も大きな変化は、「新人たちのレビューコメントへの対応速度が格段に向上した」ことだと考えています。「レビューでのやり取りが早くなることでマージまでがスムーズに進む」という意識がチーム内に定着し、こうした改善がFindy Team+のデータでも明確に可視化されていたのは印象的でした。
増森:レビューのやり取りがスムーズになると、自分の開発スピードも上がることに気づきました。最初は緊張していたレビュー対応も、褒めてもらえたり改善点をもらえたりすることで「成長してる」と実感できて嬉しかったです。
トップレビュアーを讃える仕組みが生んだ、前向きな育成の好循環
──共有の場では、どんな工夫をされていたんですか?
唐澤:たとえば、毎月「今月のトップレビュアーは誰か」といった形で、成果をメンバーに共有していました。誰がどれだけ貢献したかが見えることで、自然と「自分もやってみよう」という前向きな気持ちが生まれたんです。
唐澤:ポイントは、「詰めるための可視化」ではなく、「称賛するための可視化」にしたことです。 努力や成果が見えたら、しっかりと言葉にして伝える。それがチーム全体のモチベーションを高め、前向きな雰囲気につながったと感じています。
──オンボーディングされたご本人にも、変化はありましたか?
義永:本人からも「目標がないと頑張れないタイプなので、数値で目指す場所が見えるのは良かった」とフィードバックをもらいました。実際、技術力の向上も目に見えて明確で、今ではしっかりチームの戦力になっています。
唐澤:マネジメントの立場としても、定量的な振り返りができることで、育成の判断や方針が明確になりました。「何ができていて、何が課題か」が共通認識として持てるので、次に取るべきアクションを一緒に考えやすくなりましたね。
増森:目標が数字で示されていたので、毎週の進捗も測りやすかったです。「できていること」と「足りていないこと」が明確になり、そこに対してどう動くかを相談できたので、振り返りがあることが心強かったです。
──定量指標があると、目線合わせもスムーズになりそうですね。
義永:その通りです。目標が明確に仕組み化されていることで、チーム全員が同じ方向を向いて成長している感覚があります。個人の成長とチームの成長がリンクしやすくなる点も、大きなメリットだと思います。
唐澤:もともと「レビューはなるべく早く返そう」という文化をチームに根付かせようとしていたのですが、それが数値として見えるようになったことで、実際の行動を全員で振り返ることができるようになりました。これはチーム全体の認識を揃えるうえでも、大きな効果があったと感じています。
個人の次はチームへ、Findy Team+を全社に広げるベーシックの挑戦
──今後、開発生産性の可視化やFindy Team+を通じて取り組んでいきたいことはありますか?
義永:これからは、個人の成長支援だけでなく、「チーム単位での成果創出」にフォーカスしていきたいです。各メンバーが「自分たちは今どこにいるのか」「理想に対してどんなギャップがあるのか」といった視点を持ち、互いに共有できる状態を目指します。ギャップを認識することが、自然と改善の行動につながるような文化を築いていきたいですね。
唐澤:現在はまだ一部チームでのトライアルに留まっていますが、今後はこの取り組みを全社的に展開していくことが目標です。Findy Team+を活用して、すべての開発チームの生産性を底上げし、強いエンジニア組織をつくることが、今後の私のチャレンジでもあります。
増森:私はまだ入社1年目ですが、こうして可視化されたデータをもとに行動できる環境って、すごく贅沢だと思います。いつか後輩が入ってきたとき、自分がしてもらったように、今度は私が育成に関わっていけたらいいなと思っています。
──組織としての魅力や、働く環境について教えてください。
唐澤:当社のエンジニア組織には、「まずやってみよう」という姿勢が根付いており、新しいことに前向きに挑戦できる文化があります。また、心理的安全性を非常に大切にしており、リモート環境下でも気軽に相談・共有できる関係性を築いています。たとえば、週次の振り返りなどを通じて、メンバー同士の信頼関係が深まる仕組みを整えています。技術的な成長だけでなく、人としても成長できる環境があると実感しています。
──最後に、今後一緒に働きたいエンジニア像について教えてください。
義永:一緒に働きたいのは、自分の成長だけでなく、周囲の成長にも関心を持てる方です。私たちは、個々のスキルの高さだけでなく、チームの中でどう価値を発揮できるかを重視しています。特に、周囲に前向きなフィードバックを送ったり、メンバーを巻き込んで動ける方は、チーム全体の力を大きく引き上げてくれる存在になると感じています。
※現在ベーシックでは、エンジニアを募集しています。
https://findy-code.io/companies/741
※「Findy Team+」のサービス詳細は、以下よりご覧いただけます。