ベトナムと日本の連携でリードタイム30%削減。国境を越えた開発を共通指標で進化させる、ZIGExN VeNturaの取り組みとは?
ベトナムと日本の連携でリードタイム30%削減。国境を越えた開発を共通指標で進化させる、ZIGExN VeNturaの取り組みとは?

目次
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本記事のサマリ
導入前:解決したかった課題
開発体制の拡大に伴い、リリース数や開発スピードの伸び悩みと、ボトルネックの所在が不明確であることが課題となっていた。
Findy Team+を導入した理由
開発生産性を定量的に可視化し、日本とベトナムで共通の指標をもとに改善を進めるため。
導入の決め手
Four Keysなどの指標に基づいて、チームごとの状況を横並びで客観的に把握できる点に魅力を感じたことも導入の決め手に。
導入後:成果
リードタイムなどの数値が共通言語となり、ボトルネックの発見や改善アクションが加速し、現場の自発的な改善提案も増え、文化醸成にもつながった。
ベトナムとの連携でリードタイム30%削減。ZIGExN VeNturaが実践する、国境を越えた開発生産性改善の取り組みとは
株式会社じげん(ZIGExN)のシステム開発子会社として、ベトナムで2013年に設立されたZIGExN VeNturaでは、開発スピードやリリース数の向上を目指し、エンジニア組織支援クラウド「Findy Team+」を活用しています。
今回は、ZIGExN VeNtura 代表の石黒氏、ベトナムと日本の橋渡しを担うブリッジシステムエンジニア(以降BrSE)のリュー氏にインタビュー。「Findy Team+」導入の背景や、開発生産性向上のための取り組み、そして得られた成果について詳しく伺いました。
──はじめに、ZIGExN VeNtura様の事業内容や組織体制について教えていただけますでしょうか。
石黒:私たちZIGExN VeNturaは、株式会社じげん(ZIGExN)のグループ会社として、主に日本側のクライアントに対するシステム開発支援を行っています。
会社全体の社員数はパートタイムのメンバーを含めると100名の規模になります。本社はベトナムのホーチミンにあり、2022年にハノイ、2023年にダナンにも支店を開設し、複数の拠点でエンジニアの採用を進めている状況です。
開発組織には、現在、日本側に3名、ベトナム側に15名のエンジニアが在籍しており、基本的にはベトナムのメンバーが中心となって開発を進める体制をとっています。
──開発組織として掲げているミッションはありますか?
石黒:日本側からの発注を受けて業務を行うことが多いため、日本側のクライアントに対する満足度を高めることが最も重要なミッションです。
日本との連携を強化し、期待に応えるアウトプットを出し続けることが欠かせません。
ただし、指示されたことをこなすだけの組織というわけではありません。
全国の中古車情報をまとめて検索・見積もり依頼できるサービス「中古車EX」など、ライフサービスプラットフォームを一部自社で開発・運営しており、自らユーザーやクライアントに価値を提供していくことも重要なミッションの一つと考えています。
──クライアントワークと自社サービスの双方で価値を出していく上で、特に重視している点はありますか?
石黒:全てのプロジェクトを自分たちでコントロールできるわけではない、という側面もありますが、クライアントやユーザーの価値を高めること、そのためにクライアントからいただいたタスクや自分たちの企画を、いかに早くリリースできるか。そのスピードは常に重視しています。
そのため、Findy Team+導入前から、タスクの品質が高いことを大前提として、いかに早くリリースできるかが重要だと考えていました。
──開発生産性の計測を始めたきっかけを教えてください。
石黒:我々のミッションは根幹にありつつ、今回の生産性改善の取り組みは、ZIGExNグループ全体として職種を問わず「生産性が課題である」という認識があったことがきっかけとなっています。
組織が拡大していく中で、生産性をより向上させる必要があり、現状の開発プロセスを見直すことが求められるフェーズでした。
そのため、Findy Team+導入前にも、自社で開発したツールを使って開発スピードや品質、見積もり精度などを計測し、データを可視化する取り組みは行っていました。
ただ、そこには限界も感じていました。
というのも、私たちの開発はベトナム側だけで完結するわけではありません。自社ツールではベトナム側の状況は可視化できても、日本側のプロセスは見えなかったのです。
例えば、コードの作成時間よりも日本側でのテスト時間が長くなってしまい、それが全体の開発スピードを圧迫している、といったボトルネックが実際に存在していました。
しかし、その状況を定量的に把握し、改善につなげることが難しかったのです。
──導入を決めたポイントは何でしたか?
石黒:日本側とベトナム側が共通の指標を持ち、開発プロセス全体を一体として可視化できる。
加えて、Four Keysの指標の一つであるリードタイムなどを、できるだけ計測のための準備作業の手間をかけずに、柔軟かつ手軽に計測できるツールを探していました。
そんな中、弊社のN氏(Findy Team+導入プロジェクト推進者)からFindy Team+の提案を受け、検討を進めました。
評価したポイントは、日本とベトナムが同じダッシュボードを共有して共通のKPIを設定できること、そしてリードタイムの内訳などを細かく分析し、具体的な改善アクションを設計しやすい点です。
もちろん自社でシステムを開発する選択肢もありましたが、コストシミュレーションの結果、外部ツールを活用する方が迅速かつ効率的だと判断しました。
──Findy Team+導入にあたり、社内での導入ハードルはありましたか?
石黒:経営層自身も生産性に課題を感じており、全社的にも1年前から改善の動きがあったため、生産性を可視化するためのツールを提案するという点については、それほどハードルは高くなかったと思います。
弊社のN氏が中心となって、ツールの効果やROI(投資対効果)なども含めて説明し、承認を得たと聞いています。
導入の体制としては、特定の誰かが手を挙げたというよりは、会社としてリーダーと、リューのようなBrSEに生産性管理の役割を任せる、という形でスタートしました。
日本とベトナムの担当プロセスごとに、共通指標を用いてKPIを設定
──開発生産性を改善するために、どのような取り組みをしましたか?
石黒:まず定量的な目標として、リリース頻度を最適化するために「リリースのリードタイム削減」を一番の目標に据えました。これはGoogleなどが提唱する開発組織のパフォーマンス指標「Four Keys」の一つですね。Findy Team+のレポートで導入前3ヶ月間のリードタイムが平均230時間と出ていましたので、これを昨年末までの導入後3ヶ月間で20%削減しよう、という目標をベトナムチーム全体で掲げました。
ただ、開発プロセスは日本側とベトナム側で役割が異なります。ベトナム側は主に実装、テスト、レビューを行い、日本側は要件定義や最終テスト、マージ・リリースを担当します。
そのため、プロセスごとに担当を分け、KPIを設定しました。
- 「オープンからレビューまでの平均時間」と「レビューからアプルーブまでの平均時間」は私たちZIGExN VeNtura側
- 「アプルーブからマージまでの平均時間」は日本側
という形でそれぞれに削減目標を設けました。
もちろん、数値目標だけでなく、ワークフローの最適化やボトルネックの特定、チーム間の連携強化といったマインドセットを醸成し、改善に向き合う文化を作ることも定性的な目標として意識していました。
──プロセスごとのKPIを日本とベトナムで設定されたのですね。目標達成に向けて、リューさんたちは具体的にどのような取り組みを進められたのでしょうか?
リュー:Findy Team+で可視化されたデータを見ながら、各プロセスに対して改善策を実行しました。
例えば、「オープンからレビューまでの平均時間」の改善では、コードレビューが特定の人に偏らないようレビュアーを適切に分散させ、レビュー状況を定期的に確認するようにしました。
「レビューからアプルーブまでの平均時間」では、日本チーム(JPチーム)の承認を得やすくするためにチーム内の知識共有を進めたり、フィードバックを早くもらえるような働きかけや、テストの自動化などを試みました。
「アプルーブからマージまでの平均時間」では、ベトナムと日本間のコミュニケーションをより強化し、シームレスなやり取りを心がけました。
その他にも、リマインドを行うツールを取り入れて重要な作業の抜け漏れを防いだり、メンバーのマインドセット改善を促したりすることで、コスト管理や時間削減にも繋がったと感じています。
取り組み開始から3ヶ月で約30%開発リードタイムを削減。数値改善だけでなく、国境を超えた問題解決スピードも向上。
──Findy Team+を導入し改善活動に取り組んだ結果、どのような変化がありましたか?
リュー:実際に計測した結果、生産性が向上したことを明確に確認できたのは大きな成果です。個々のエンジニアの作業効率が上がり、組織全体としてリードタイムが短縮されました。
具体的な数字で言うと、目標にしていた「変更のリードタイム」は、取り組み開始から3ヶ月で約30%削減することができました。
特にボトルネックとなっていた「オープンからレビューまでの平均時間」については、マイナス40時間と大幅な改善が見られました。
これらの成果は、日本とベトナム間の連携強化が進んだ結果だと思いますし、何より拠点間の問題解決スピードが速くなったことを実感しています。
また、メンバーのマインドセットが変わったことも、BrSEとしては非常に嬉しかったですね。これまであまり議論に積極的でなかったメンバーも、数字が可視化されたことで議論に参加しやすくなり、改善活動に前向きになってくれました。
石黒:数値的な改善はもちろんですが、リューが言ったように、データをもとに議論できる文化が作られたことは非常に大きな成果だと感じています。
以前は「なんとなく遅い」「もっと早く」といった定性的な感覚で話していた部分が、Findy Team+の導入によって日本とベトナム間でも具体的な数字で確認・議論できるようになり、建設的な問題提起も可能になりました。
これは、オフショア開発体制において特に大きなメリットであり、Findy Team+との相性の良さを感じています。
生成AIツールを用いてスキルやリソース面を改善し、開発リードタイムのさらなる短縮に挑戦
──Findy Team+を導入し、開発生産性の可視化と改善が進んできたと思いますが、今後さらに取り組みたい課題はありますか?
石黒:Findy Team+で見ている各指標、例えば「コミットからオープンまでの平均時間」や「レビューからアプルーブまでの平均時間」、「アプルーブからマージまでの平均時間」といった細かいプロセスについては、まだ改善の伸びしろがあると思っています。
そして、今後より重点的に取り組みたいのが、AIを用いたリードタイムの改善です。
自動でコードレビューをしてくれるツールなどを積極的に取り入れ、その効果をFindy Team+で定量的に検証していきたいと考えています。
すでに一部で検証を始めていますが、今後は導入範囲を拡大していく予定です。プロセスの改善は進んできたので、次のステップとして、AIツールなどを活用したスキルやリソース面の改善に注力したいですね。CursorやDevinなどのAIエディターやAIエージェントの検証もスタートしています。
リュー:石黒が話した内容に加えて、個人的には、ベトナムと日本の間で発生しがちな不明点を、できるだけ作業に着手する前に解消する仕組みを強化したいです。これにより、レビューの待ち時間や手戻りをさらに減らしていけると考えています。
──最後に、ZIGExN VeNtura様のアピールポイントや、今後どのようなエンジニアと一緒に働きたいか、メッセージをお願いします。
リュー:ZIGExN VeNturaでは、日本市場向けのプロダクト開発を通じて最先端の技術に触れながら、ベトナムと日本の強力な連携体制の中でグローバルに成長できる環境があります。
エンジニアの生産性を高めることにも注力しており、Findy Team+のようなツールも積極的に導入しています。私たちは、自ら積極的に問題解決や改善に挑戦できる方、そしてチームワークを大切にし、日本とベトナムの連携強化や改善活動に一緒にトライしてくれる、そんな方と一緒に働きたいと思っています。
※「Findy Team+」のサービス詳細は、以下よりご覧いただけます。
本記事のサマリ
導入前:解決したかった課題
開発体制の拡大に伴い、リリース数や開発スピードの伸び悩みと、ボトルネックの所在が不明確であることが課題となっていた。
Findy Team+を導入した理由
開発生産性を定量的に可視化し、日本とベトナムで共通の指標をもとに改善を進めるため。
導入の決め手
Four Keysなどの指標に基づいて、チームごとの状況を横並びで客観的に把握できる点に魅力を感じたことも導入の決め手に。
導入後:成果
リードタイムなどの数値が共通言語となり、ボトルネックの発見や改善アクションが加速し、現場の自発的な改善提案も増え、文化醸成にもつながった。
ベトナムとの連携でリードタイム30%削減。ZIGExN VeNturaが実践する、国境を越えた開発生産性改善の取り組みとは
株式会社じげん(ZIGExN)のシステム開発子会社として、ベトナムで2013年に設立されたZIGExN VeNturaでは、開発スピードやリリース数の向上を目指し、エンジニア組織支援クラウド「Findy Team+」を活用しています。
今回は、ZIGExN VeNtura 代表の石黒氏、ベトナムと日本の橋渡しを担うブリッジシステムエンジニア(以降BrSE)のリュー氏にインタビュー。「Findy Team+」導入の背景や、開発生産性向上のための取り組み、そして得られた成果について詳しく伺いました。
──はじめに、ZIGExN VeNtura様の事業内容や組織体制について教えていただけますでしょうか。
石黒:私たちZIGExN VeNturaは、株式会社じげん(ZIGExN)のグループ会社として、主に日本側のクライアントに対するシステム開発支援を行っています。
会社全体の社員数はパートタイムのメンバーを含めると100名の規模になります。本社はベトナムのホーチミンにあり、2022年にハノイ、2023年にダナンにも支店を開設し、複数の拠点でエンジニアの採用を進めている状況です。
開発組織には、現在、日本側に3名、ベトナム側に15名のエンジニアが在籍しており、基本的にはベトナムのメンバーが中心となって開発を進める体制をとっています。
──開発組織として掲げているミッションはありますか?
石黒:日本側からの発注を受けて業務を行うことが多いため、日本側のクライアントに対する満足度を高めることが最も重要なミッションです。
日本との連携を強化し、期待に応えるアウトプットを出し続けることが欠かせません。
ただし、指示されたことをこなすだけの組織というわけではありません。
全国の中古車情報をまとめて検索・見積もり依頼できるサービス「中古車EX」など、ライフサービスプラットフォームを一部自社で開発・運営しており、自らユーザーやクライアントに価値を提供していくことも重要なミッションの一つと考えています。
──クライアントワークと自社サービスの双方で価値を出していく上で、特に重視している点はありますか?
石黒:全てのプロジェクトを自分たちでコントロールできるわけではない、という側面もありますが、クライアントやユーザーの価値を高めること、そのためにクライアントからいただいたタスクや自分たちの企画を、いかに早くリリースできるか。そのスピードは常に重視しています。
そのため、Findy Team+導入前から、タスクの品質が高いことを大前提として、いかに早くリリースできるかが重要だと考えていました。
──開発生産性の計測を始めたきっかけを教えてください。
石黒:我々のミッションは根幹にありつつ、今回の生産性改善の取り組みは、ZIGExNグループ全体として職種を問わず「生産性が課題である」という認識があったことがきっかけとなっています。
組織が拡大していく中で、生産性をより向上させる必要があり、現状の開発プロセスを見直すことが求められるフェーズでした。
そのため、Findy Team+導入前にも、自社で開発したツールを使って開発スピードや品質、見積もり精度などを計測し、データを可視化する取り組みは行っていました。
ただ、そこには限界も感じていました。
というのも、私たちの開発はベトナム側だけで完結するわけではありません。自社ツールではベトナム側の状況は可視化できても、日本側のプロセスは見えなかったのです。
例えば、コードの作成時間よりも日本側でのテスト時間が長くなってしまい、それが全体の開発スピードを圧迫している、といったボトルネックが実際に存在していました。
しかし、その状況を定量的に把握し、改善につなげることが難しかったのです。
──導入を決めたポイントは何でしたか?
石黒:日本側とベトナム側が共通の指標を持ち、開発プロセス全体を一体として可視化できる。
加えて、Four Keysの指標の一つであるリードタイムなどを、できるだけ計測のための準備作業の手間をかけずに、柔軟かつ手軽に計測できるツールを探していました。
そんな中、弊社のN氏(Findy Team+導入プロジェクト推進者)からFindy Team+の提案を受け、検討を進めました。
評価したポイントは、日本とベトナムが同じダッシュボードを共有して共通のKPIを設定できること、そしてリードタイムの内訳などを細かく分析し、具体的な改善アクションを設計しやすい点です。
もちろん自社でシステムを開発する選択肢もありましたが、コストシミュレーションの結果、外部ツールを活用する方が迅速かつ効率的だと判断しました。
──Findy Team+導入にあたり、社内での導入ハードルはありましたか?
石黒:経営層自身も生産性に課題を感じており、全社的にも1年前から改善の動きがあったため、生産性を可視化するためのツールを提案するという点については、それほどハードルは高くなかったと思います。
弊社のN氏が中心となって、ツールの効果やROI(投資対効果)なども含めて説明し、承認を得たと聞いています。
導入の体制としては、特定の誰かが手を挙げたというよりは、会社としてリーダーと、リューのようなBrSEに生産性管理の役割を任せる、という形でスタートしました。
日本とベトナムの担当プロセスごとに、共通指標を用いてKPIを設定
──開発生産性を改善するために、どのような取り組みをしましたか?
石黒:まず定量的な目標として、リリース頻度を最適化するために「リリースのリードタイム削減」を一番の目標に据えました。これはGoogleなどが提唱する開発組織のパフォーマンス指標「Four Keys」の一つですね。Findy Team+のレポートで導入前3ヶ月間のリードタイムが平均230時間と出ていましたので、これを昨年末までの導入後3ヶ月間で20%削減しよう、という目標をベトナムチーム全体で掲げました。
ただ、開発プロセスは日本側とベトナム側で役割が異なります。ベトナム側は主に実装、テスト、レビューを行い、日本側は要件定義や最終テスト、マージ・リリースを担当します。
そのため、プロセスごとに担当を分け、KPIを設定しました。
- 「オープンからレビューまでの平均時間」と「レビューからアプルーブまでの平均時間」は私たちZIGExN VeNtura側
- 「アプルーブからマージまでの平均時間」は日本側
という形でそれぞれに削減目標を設けました。
もちろん、数値目標だけでなく、ワークフローの最適化やボトルネックの特定、チーム間の連携強化といったマインドセットを醸成し、改善に向き合う文化を作ることも定性的な目標として意識していました。
──プロセスごとのKPIを日本とベトナムで設定されたのですね。目標達成に向けて、リューさんたちは具体的にどのような取り組みを進められたのでしょうか?
リュー:Findy Team+で可視化されたデータを見ながら、各プロセスに対して改善策を実行しました。
例えば、「オープンからレビューまでの平均時間」の改善では、コードレビューが特定の人に偏らないようレビュアーを適切に分散させ、レビュー状況を定期的に確認するようにしました。
「レビューからアプルーブまでの平均時間」では、日本チーム(JPチーム)の承認を得やすくするためにチーム内の知識共有を進めたり、フィードバックを早くもらえるような働きかけや、テストの自動化などを試みました。
「アプルーブからマージまでの平均時間」では、ベトナムと日本間のコミュニケーションをより強化し、シームレスなやり取りを心がけました。
その他にも、リマインドを行うツールを取り入れて重要な作業の抜け漏れを防いだり、メンバーのマインドセット改善を促したりすることで、コスト管理や時間削減にも繋がったと感じています。
取り組み開始から3ヶ月で約30%開発リードタイムを削減。数値改善だけでなく、国境を超えた問題解決スピードも向上。
──Findy Team+を導入し改善活動に取り組んだ結果、どのような変化がありましたか?
リュー:実際に計測した結果、生産性が向上したことを明確に確認できたのは大きな成果です。個々のエンジニアの作業効率が上がり、組織全体としてリードタイムが短縮されました。
具体的な数字で言うと、目標にしていた「変更のリードタイム」は、取り組み開始から3ヶ月で約30%削減することができました。
特にボトルネックとなっていた「オープンからレビューまでの平均時間」については、マイナス40時間と大幅な改善が見られました。
これらの成果は、日本とベトナム間の連携強化が進んだ結果だと思いますし、何より拠点間の問題解決スピードが速くなったことを実感しています。
また、メンバーのマインドセットが変わったことも、BrSEとしては非常に嬉しかったですね。これまであまり議論に積極的でなかったメンバーも、数字が可視化されたことで議論に参加しやすくなり、改善活動に前向きになってくれました。
石黒:数値的な改善はもちろんですが、リューが言ったように、データをもとに議論できる文化が作られたことは非常に大きな成果だと感じています。
以前は「なんとなく遅い」「もっと早く」といった定性的な感覚で話していた部分が、Findy Team+の導入によって日本とベトナム間でも具体的な数字で確認・議論できるようになり、建設的な問題提起も可能になりました。
これは、オフショア開発体制において特に大きなメリットであり、Findy Team+との相性の良さを感じています。
生成AIツールを用いてスキルやリソース面を改善し、開発リードタイムのさらなる短縮に挑戦
──Findy Team+を導入し、開発生産性の可視化と改善が進んできたと思いますが、今後さらに取り組みたい課題はありますか?
石黒:Findy Team+で見ている各指標、例えば「コミットからオープンまでの平均時間」や「レビューからアプルーブまでの平均時間」、「アプルーブからマージまでの平均時間」といった細かいプロセスについては、まだ改善の伸びしろがあると思っています。
そして、今後より重点的に取り組みたいのが、AIを用いたリードタイムの改善です。
自動でコードレビューをしてくれるツールなどを積極的に取り入れ、その効果をFindy Team+で定量的に検証していきたいと考えています。
すでに一部で検証を始めていますが、今後は導入範囲を拡大していく予定です。プロセスの改善は進んできたので、次のステップとして、AIツールなどを活用したスキルやリソース面の改善に注力したいですね。CursorやDevinなどのAIエディターやAIエージェントの検証もスタートしています。
リュー:石黒が話した内容に加えて、個人的には、ベトナムと日本の間で発生しがちな不明点を、できるだけ作業に着手する前に解消する仕組みを強化したいです。これにより、レビューの待ち時間や手戻りをさらに減らしていけると考えています。
──最後に、ZIGExN VeNtura様のアピールポイントや、今後どのようなエンジニアと一緒に働きたいか、メッセージをお願いします。
リュー:ZIGExN VeNturaでは、日本市場向けのプロダクト開発を通じて最先端の技術に触れながら、ベトナムと日本の強力な連携体制の中でグローバルに成長できる環境があります。
エンジニアの生産性を高めることにも注力しており、Findy Team+のようなツールも積極的に導入しています。私たちは、自ら積極的に問題解決や改善に挑戦できる方、そしてチームワークを大切にし、日本とベトナムの連携強化や改善活動に一緒にトライしてくれる、そんな方と一緒に働きたいと思っています。
※「Findy Team+」のサービス詳細は、以下よりご覧いただけます。
ベトナムと日本の連携でリードタイム30%削減。国境を越えた開発を共通指標で進化させる、ZIGExN VeNturaの取り組みとは?

本記事のサマリ
導入前:解決したかった課題
開発体制の拡大に伴い、リリース数や開発スピードの伸び悩みと、ボトルネックの所在が不明確であることが課題となっていた。
Findy Team+を導入した理由
開発生産性を定量的に可視化し、日本とベトナムで共通の指標をもとに改善を進めるため。
導入の決め手
Four Keysなどの指標に基づいて、チームごとの状況を横並びで客観的に把握できる点に魅力を感じたことも導入の決め手に。
導入後:成果
リードタイムなどの数値が共通言語となり、ボトルネックの発見や改善アクションが加速し、現場の自発的な改善提案も増え、文化醸成にもつながった。
ベトナムとの連携でリードタイム30%削減。ZIGExN VeNturaが実践する、国境を越えた開発生産性改善の取り組みとは
株式会社じげん(ZIGExN)のシステム開発子会社として、ベトナムで2013年に設立されたZIGExN VeNturaでは、開発スピードやリリース数の向上を目指し、エンジニア組織支援クラウド「Findy Team+」を活用しています。
今回は、ZIGExN VeNtura 代表の石黒氏、ベトナムと日本の橋渡しを担うブリッジシステムエンジニア(以降BrSE)のリュー氏にインタビュー。「Findy Team+」導入の背景や、開発生産性向上のための取り組み、そして得られた成果について詳しく伺いました。
──はじめに、ZIGExN VeNtura様の事業内容や組織体制について教えていただけますでしょうか。
石黒:私たちZIGExN VeNturaは、株式会社じげん(ZIGExN)のグループ会社として、主に日本側のクライアントに対するシステム開発支援を行っています。
会社全体の社員数はパートタイムのメンバーを含めると100名の規模になります。本社はベトナムのホーチミンにあり、2022年にハノイ、2023年にダナンにも支店を開設し、複数の拠点でエンジニアの採用を進めている状況です。
開発組織には、現在、日本側に3名、ベトナム側に15名のエンジニアが在籍しており、基本的にはベトナムのメンバーが中心となって開発を進める体制をとっています。
──開発組織として掲げているミッションはありますか?
石黒:日本側からの発注を受けて業務を行うことが多いため、日本側のクライアントに対する満足度を高めることが最も重要なミッションです。
日本との連携を強化し、期待に応えるアウトプットを出し続けることが欠かせません。
ただし、指示されたことをこなすだけの組織というわけではありません。
全国の中古車情報をまとめて検索・見積もり依頼できるサービス「中古車EX」など、ライフサービスプラットフォームを一部自社で開発・運営しており、自らユーザーやクライアントに価値を提供していくことも重要なミッションの一つと考えています。
──クライアントワークと自社サービスの双方で価値を出していく上で、特に重視している点はありますか?
石黒:全てのプロジェクトを自分たちでコントロールできるわけではない、という側面もありますが、クライアントやユーザーの価値を高めること、そのためにクライアントからいただいたタスクや自分たちの企画を、いかに早くリリースできるか。そのスピードは常に重視しています。
そのため、Findy Team+導入前から、タスクの品質が高いことを大前提として、いかに早くリリースできるかが重要だと考えていました。
──開発生産性の計測を始めたきっかけを教えてください。
石黒:我々のミッションは根幹にありつつ、今回の生産性改善の取り組みは、ZIGExNグループ全体として職種を問わず「生産性が課題である」という認識があったことがきっかけとなっています。
組織が拡大していく中で、生産性をより向上させる必要があり、現状の開発プロセスを見直すことが求められるフェーズでした。
そのため、Findy Team+導入前にも、自社で開発したツールを使って開発スピードや品質、見積もり精度などを計測し、データを可視化する取り組みは行っていました。
ただ、そこには限界も感じていました。
というのも、私たちの開発はベトナム側だけで完結するわけではありません。自社ツールではベトナム側の状況は可視化できても、日本側のプロセスは見えなかったのです。
例えば、コードの作成時間よりも日本側でのテスト時間が長くなってしまい、それが全体の開発スピードを圧迫している、といったボトルネックが実際に存在していました。
しかし、その状況を定量的に把握し、改善につなげることが難しかったのです。
──導入を決めたポイントは何でしたか?
石黒:日本側とベトナム側が共通の指標を持ち、開発プロセス全体を一体として可視化できる。
加えて、Four Keysの指標の一つであるリードタイムなどを、できるだけ計測のための準備作業の手間をかけずに、柔軟かつ手軽に計測できるツールを探していました。
そんな中、弊社のN氏(Findy Team+導入プロジェクト推進者)からFindy Team+の提案を受け、検討を進めました。
評価したポイントは、日本とベトナムが同じダッシュボードを共有して共通のKPIを設定できること、そしてリードタイムの内訳などを細かく分析し、具体的な改善アクションを設計しやすい点です。
もちろん自社でシステムを開発する選択肢もありましたが、コストシミュレーションの結果、外部ツールを活用する方が迅速かつ効率的だと判断しました。
──Findy Team+導入にあたり、社内での導入ハードルはありましたか?
石黒:経営層自身も生産性に課題を感じており、全社的にも1年前から改善の動きがあったため、生産性を可視化するためのツールを提案するという点については、それほどハードルは高くなかったと思います。
弊社のN氏が中心となって、ツールの効果やROI(投資対効果)なども含めて説明し、承認を得たと聞いています。
導入の体制としては、特定の誰かが手を挙げたというよりは、会社としてリーダーと、リューのようなBrSEに生産性管理の役割を任せる、という形でスタートしました。
日本とベトナムの担当プロセスごとに、共通指標を用いてKPIを設定
──開発生産性を改善するために、どのような取り組みをしましたか?
石黒:まず定量的な目標として、リリース頻度を最適化するために「リリースのリードタイム削減」を一番の目標に据えました。これはGoogleなどが提唱する開発組織のパフォーマンス指標「Four Keys」の一つですね。Findy Team+のレポートで導入前3ヶ月間のリードタイムが平均230時間と出ていましたので、これを昨年末までの導入後3ヶ月間で20%削減しよう、という目標をベトナムチーム全体で掲げました。
ただ、開発プロセスは日本側とベトナム側で役割が異なります。ベトナム側は主に実装、テスト、レビューを行い、日本側は要件定義や最終テスト、マージ・リリースを担当します。
そのため、プロセスごとに担当を分け、KPIを設定しました。
- 「オープンからレビューまでの平均時間」と「レビューからアプルーブまでの平均時間」は私たちZIGExN VeNtura側
- 「アプルーブからマージまでの平均時間」は日本側
という形でそれぞれに削減目標を設けました。
もちろん、数値目標だけでなく、ワークフローの最適化やボトルネックの特定、チーム間の連携強化といったマインドセットを醸成し、改善に向き合う文化を作ることも定性的な目標として意識していました。
──プロセスごとのKPIを日本とベトナムで設定されたのですね。目標達成に向けて、リューさんたちは具体的にどのような取り組みを進められたのでしょうか?
リュー:Findy Team+で可視化されたデータを見ながら、各プロセスに対して改善策を実行しました。
例えば、「オープンからレビューまでの平均時間」の改善では、コードレビューが特定の人に偏らないようレビュアーを適切に分散させ、レビュー状況を定期的に確認するようにしました。
「レビューからアプルーブまでの平均時間」では、日本チーム(JPチーム)の承認を得やすくするためにチーム内の知識共有を進めたり、フィードバックを早くもらえるような働きかけや、テストの自動化などを試みました。
「アプルーブからマージまでの平均時間」では、ベトナムと日本間のコミュニケーションをより強化し、シームレスなやり取りを心がけました。
その他にも、リマインドを行うツールを取り入れて重要な作業の抜け漏れを防いだり、メンバーのマインドセット改善を促したりすることで、コスト管理や時間削減にも繋がったと感じています。
取り組み開始から3ヶ月で約30%開発リードタイムを削減。数値改善だけでなく、国境を超えた問題解決スピードも向上。
──Findy Team+を導入し改善活動に取り組んだ結果、どのような変化がありましたか?
リュー:実際に計測した結果、生産性が向上したことを明確に確認できたのは大きな成果です。個々のエンジニアの作業効率が上がり、組織全体としてリードタイムが短縮されました。
具体的な数字で言うと、目標にしていた「変更のリードタイム」は、取り組み開始から3ヶ月で約30%削減することができました。
特にボトルネックとなっていた「オープンからレビューまでの平均時間」については、マイナス40時間と大幅な改善が見られました。
これらの成果は、日本とベトナム間の連携強化が進んだ結果だと思いますし、何より拠点間の問題解決スピードが速くなったことを実感しています。
また、メンバーのマインドセットが変わったことも、BrSEとしては非常に嬉しかったですね。これまであまり議論に積極的でなかったメンバーも、数字が可視化されたことで議論に参加しやすくなり、改善活動に前向きになってくれました。
石黒:数値的な改善はもちろんですが、リューが言ったように、データをもとに議論できる文化が作られたことは非常に大きな成果だと感じています。
以前は「なんとなく遅い」「もっと早く」といった定性的な感覚で話していた部分が、Findy Team+の導入によって日本とベトナム間でも具体的な数字で確認・議論できるようになり、建設的な問題提起も可能になりました。
これは、オフショア開発体制において特に大きなメリットであり、Findy Team+との相性の良さを感じています。
生成AIツールを用いてスキルやリソース面を改善し、開発リードタイムのさらなる短縮に挑戦
──Findy Team+を導入し、開発生産性の可視化と改善が進んできたと思いますが、今後さらに取り組みたい課題はありますか?
石黒:Findy Team+で見ている各指標、例えば「コミットからオープンまでの平均時間」や「レビューからアプルーブまでの平均時間」、「アプルーブからマージまでの平均時間」といった細かいプロセスについては、まだ改善の伸びしろがあると思っています。
そして、今後より重点的に取り組みたいのが、AIを用いたリードタイムの改善です。
自動でコードレビューをしてくれるツールなどを積極的に取り入れ、その効果をFindy Team+で定量的に検証していきたいと考えています。
すでに一部で検証を始めていますが、今後は導入範囲を拡大していく予定です。プロセスの改善は進んできたので、次のステップとして、AIツールなどを活用したスキルやリソース面の改善に注力したいですね。CursorやDevinなどのAIエディターやAIエージェントの検証もスタートしています。
リュー:石黒が話した内容に加えて、個人的には、ベトナムと日本の間で発生しがちな不明点を、できるだけ作業に着手する前に解消する仕組みを強化したいです。これにより、レビューの待ち時間や手戻りをさらに減らしていけると考えています。
──最後に、ZIGExN VeNtura様のアピールポイントや、今後どのようなエンジニアと一緒に働きたいか、メッセージをお願いします。
リュー:ZIGExN VeNturaでは、日本市場向けのプロダクト開発を通じて最先端の技術に触れながら、ベトナムと日本の強力な連携体制の中でグローバルに成長できる環境があります。
エンジニアの生産性を高めることにも注力しており、Findy Team+のようなツールも積極的に導入しています。私たちは、自ら積極的に問題解決や改善に挑戦できる方、そしてチームワークを大切にし、日本とベトナムの連携強化や改善活動に一緒にトライしてくれる、そんな方と一緒に働きたいと思っています。
※「Findy Team+」のサービス詳細は、以下よりご覧いただけます。






