主体的な文化の醸成により、デプロイ頻度を2倍に向上。ツクリンクのFindy Team+を活用した組織づくりとは?
主体的な文化の醸成により、デプロイ頻度を2倍に向上。ツクリンクのFindy Team+を活用した組織づくりとは?

目次
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本記事のサマリ
導入前:解決したかった課題
良いユーザー価値を届けていきたいと考え、DORAの研究でも示されている開発生産性向上のための「Four Keys」に着目。他のツールでトライアルを使ってはみたものの、チームごとの詳細分析ができていない状態だった。
Findy Team+を導入した理由
国内向け開発生産性の計測ツールとして有名だったことからFindy Team+を導入することに。決め手はFindy Team+のテックブログや事例紹介の多さ。ユーザー視点から、安心感があった。
導入後:成果
サイクルタイムが長いという課題を把握できたり、プルリクの粒度の改善ができたりという成果があった。レビューに対する意識づけも行うことができた。開発生産性の向上の有意性に気づき、メンバーが主体的に課題に取り組んだり、勉強会を行ったりするようになった。
デプロイ頻度が1日2件に急伸!ツクリンク株式会社が見出した主体性を促す組織づくり

国内最大級の建設業マッチングプラットフォームを提供するツクリンク株式会社。同社では、エンジニア組織における個人の振り返りや、組織全体の課題を発見するために、「Findy Team+」を活用しています。
ツクリンク株式会社のエンジニアリングマネージャー・湯本明信氏、基盤開発チームリーダー・吉田栄助氏、アソシエイトエンジニアリングマネージャー・八尾友基氏、Growth3チーム開発リーダー・赤松龍史氏にグループインタビューを行いました。開発生産性の計測にあたって「Findy Team+」を導入した背景や、導入によってどのような改善がもたらされたか、伺いました。
ミッションは、建設業界を改善し豊かな未来を創造すること
――御社の開発部門はどのような体制で運営されていますか?
湯本:開発組織は、大きく6つのチームで構成されています。ユーザーさん向けのWebアプリケーション開発を担当するGrowth1・Growth2・Growth3のほか、ライブラリのバージョンアップや技術課題の解消を行う基盤開発チーム、SRE、モバイルアプリの6チームから構成されています。
――開発組織のミッションについて教えて下さい。
湯本:開発組織単体のミッションは特に定めていませんが、全社として掲げている「産業構造を変え、豊かな未来をつくる」というパーパスを共有しています。これに基づき、会社全体でミッションとビジョンを統一しています。
導入の決め手はFindy Team+の事例やテックブログ

――「Findy Team+」の導入前にも、開発生産性の計測は行っていましたか?
湯本:当社は、良質なユーザー価値を届けることを最重要視しています。そのためには、DORAの研究結果で示されている「Four Keys」が開発生産性向上において欠かせない指標になると考えています。
Findy Team+導入前も他のツールを使って簡易的な計測や改善を試みていました。ただ、当時はチュートリアルを活用した基本的な取り組みに留まり、チームごとの詳細な分析まではできていませんでした。
――Findy Team+を導入しようと思った理由を教えてください。
湯本:開発生産性のツール導入を検討していたタイミングで、国内で開発生産性の計測のためのツールとして、Findy Team+が有名だったので導入を決めました。Findy Team+は以前からテックブログや事例紹介を積極的に行っていて、安心感がありました。ユーザーの視点から見て、しっかりした運用や信頼できる実績があると感じたことが、導入を決めた大きな理由です。
開発生産性の可視化によって見えてきた課題

――計測を開始して明らかになった課題は何ですか?
湯本:チームの増加とともに、スクラムのベロシティといった基準がチームごとにバラバラになっていっていました。チームごとにベロシティを安定させるためには、リードタイムやデプロイ頻度の安定が必要だと気づきました。
吉田:Findy Team+の導入後、開発生産性の可視化によってさまざまな課題が見えてきました。例えば、スプリントでうまくできたと思っていても、実際のデータを見ると違和感があるなどですね。
赤松:普段感じていた定性的な課題とFindy Team+で見られる数値はある程度、一致していました。特に、DevOps分析機能を参考に、チームの改善に役立てることができると感じています。
八尾: 正直、最初に数値を見たときは「こんなに時間がかかっていたのか」と驚きました。チーム内では 「マージやリリースまでの時間が長い」ことは何となく感じていたものの、実際に数値として見ることで、その課題がより明確になりました。
特に、変更のリードタイムが長いことへの意識が薄かったという点が大きな課題でした。例えば、開発の進め方やレビューの流れに関して、チーム内では「普通にやっているつもり」だったのですが、計測を始めるとプルリクが大きくなりがちで、それがレビューの遅延につながっていたことがはっきりしました。結果として、リリースまでの時間が長くなっていたんです。
この課題を解決するために、まずは数値をチーム内で可視化し、エンジニア全員が現状を正しく認識できるようにすることから始めました。データをもとに「このリードタイムの長さはどこで発生しているのか?」と議論し、具体的な対策を考えるようにしました。今では、プルリクの粒度を小さくする意識が定着し、以前よりスムーズにレビューが進むようになっています。
――課題に対して、具体的にどのように取り組みましたか?
吉田:サイクルタイムの長さを解消するために、レビュー依頼が来たら即レビューするという意識をチームで共有しました。Slackのワークフロー機能とリスト機能を使いレビュー中のプルリクに対して誰がレビューしているか、そのプルリクがどのような状態なのかを可視化し、迅速にレビューを行うようにした結果、意識が変わっていったと思います。新たなタスクが完了までもっていったときに良い数値が出ることがチーム内で認識されました。

八尾:プルリクの粒度の改善とレビューに対する意識をチーム内で統一していこうというムーブをつくれました。レビューの負担を減らすことによって、レビュー時間が短縮され、スムーズに進められるようになりました。開発生産性向上のための指標の達成を意識することで結果的に、ユーザーさんに以前よりも早く価値を提供できるようになった点が大きな成果です。
Findy Team+を導入してからデプロイ頻度が大きく伸び、現在では1日に2件のデプロイを安定して行えるようになりました。また、直近では変更のリードタイムも安定しており、継続的な改善がチーム全体に浸透していると感じています。

――改善を進めていく中で難しかったことはありますか?
八尾: Growth1、Growth2チームでは、リードタイムの短縮に成功した後、次のステップとしてデプロイ頻度を高めることに取り組みました。しかし、その過程でリードタイムが再び長くなってしまうという問題が発生しました。具体的には、デプロイ頻度を増やそうとすると、リリースの粒度が大きくなりがちで、結果として各変更のレビューやテストにかかる時間が増加し、最終的にリードタイムが伸びてしまいました。
また、タスクの優先順位の変動も影響しました。デプロイ頻度を上げるために、より早くリリースできるタスクを優先するようになったのですが、その結果、元々予定していたタスクの対応が後回しになり、スプリントの計画が崩れることがありました。この経験から、「リードタイムの短縮」と「デプロイ頻度の向上」は、ただ並行して進めるのではなく、リリースの粒度や優先順位をしっかり整理した上で進めなければならないと学びました。
現在は、この失敗を踏まえて、リリースの粒度を細かく分けることを意識し、スプリント内で無理なくデプロイを増やせるように調整しています。また、エンジニア個々のスキルアップにも注力し、迅速なリリースを通じて、ユーザーさんに価値をしっかり届けることを徹底するようになりました。
赤松: Growth3チームでは、デプロイ頻度や変更のリードタイムの改善を目標にしていましたが、実際に進めていく中で、作業開始後にステークホルダーとの仕様認識に齟齬があることが分かり、スプリントが不安定になるという課題が発生しました。
例えば、エンジニアがタスクに着手した後に仕様の変更が発生し、途中で大幅な修正が必要になるケースがありました。また、仕様が完全に固まらない状態でスプリントに投入されたタスクが多く、開発途中での調整が増えてしまい、結果としてタスク完了までのリードタイムが長くなってしまうこともありました。
この状況を改善するために、プルリクエストの粒度を小さく分解し、エンジニアだけでリファインメントを実施するようにしました。具体的には、不明点を事前に解消し、仕様が明確になったタスクだけをスプリントに投入するというルールを徹底しました。また、スプリントの開始前にエンジニア同士で詳細を詰めることで、途中での仕様変更による遅延を最小限に抑えることができました。
このリファインメントの取り組みの結果、比較的安定したデプロイができるようになり、スプリントの進行もスムーズになりました。特に、メンバー全員が「何か問題があれば解決したい」という意識を持っていることが、この改善の成功につながったと感じています。
開発生産性の改善がスクラムやアジャイルの改善につながる

――湯本さんから見て、三つのチームにはどのような変化がありましたか?
湯本:当初は何が課題か分からない状況でしたが、Findy Team+による可視化を通じて、チーム全体が状況把握できるようになりました。自分たちの状況が分かることで、課題に取り組む主体性が生まれたと感じています。他のチームの状況も数値で把握しやすくなり、全体の協力体制も向上しました。
八尾:メンバーへの指示が出しやすくなりました。数値を見れば状況が明確になるので、細かな指示をしなくてもメンバーが自発的に動いてくれるようになりました。
――Findy Team+を導入される方に向けてアドバイスをお願いします。
赤松:数字だけを追い続けると、チームの雰囲気がギスギスしてしまうことがあります。Findy Team+を使う最大のメリットは、今まで定性的だったものが数値として可視化される点です。Growth3チームでは、Findy Team+を見ながら1週間単位、スプリント単位でふりかえりを行い、雑談ベースで改善を考えるようにしています。チーム内で気軽に話せる雰囲気を作ることが大切だと考えています。

赤松:Findy Team+で可視化されたことを改善していくうちに、メンバーの行動変容にもつながりました。アジャイルやスクラムについて学び直す必要があると感じたメンバーが、実際に資格を取得するなどの行動を起こしたのです。課題解決を主体的に考える文化が醸成されたことが大きな成果です。
吉田:数値を通じて、メンバーの課題感や温度感を探ることが重要だと考えています。数値を基に、メンバーに質問する場合もあるし、リアクションについても定量的に確認できるようになり、コミュニケーションがとりやすくなりました。これから、メンバーからいいアドバイスをもらうことが増えたら嬉しいですね。
八尾:私のチームでは毎週、Findy Team+の数値を確認する時間を設けています。こうした機会を設定しないと、メンバーの主体性を引き出すのは難しいです。Findy Team+の数値を見ながら課題解決策を話し合う習慣を作ったことで、私が不在でもメンバーが主体的にミーティングを進められるようになりました。
湯本:私たちはユーザーに迅速に価値を届けたいと考えています。そのための数値改善は必要ですが、数字に踊らされていないかは注意しています。開発生産性については自分ごと化したうえで主体性をもって改善活動を行うことをメンバーには求めます。そのためには、まずはチームで「なぜ開発生産性の可視化が必要なのか」について、認識をすり合わせることが大事です。主体性のある個人の改善活動が、チーム全体の改善やスクラムの改善にまでつながると考えています。
――開発生産性の計測に関して、今後取り組んでいきたいことはありますか?

吉田:リードタイムの短縮にはまだ改善の余地があります。他のチームとはタスクや開発のやり方が異なるため、それぞれに合った方法で改善を進めています。トライアンドエラーを続けながら、数値改善を目指しています。まずは数値を安定させたいですね。また、サービスのアクティブユーザー数や会社の利益との相関データが可視化されれば、さらに役立つと考えています。
八尾:アウトカムの指標も重要ですが、まずはアウトプットの指標を確認し、それがどのようにアウトカムの向上につながるかを明らかにするフェーズに進みたいと考えています。
赤松: 現状、特定のメンバーにレビューや難易度の高いタスクが集中してしまうことがあり、その結果、開発の進行にムラが出ることがあります。例えば、特定の技術領域に詳しいメンバーが限られていると、その人にタスクが集まりがちになり、結果的に負荷の偏りが発生します。
そのため、まずはチームコンディションを可視化し、負荷の分散を意識的に行うことを目指しています、標準化に向けては、タスクの粒度を揃えたり、スキルの属人化を防ぐためにペアプロやモブプロを導入したりすることで、特定の人に依存しない仕組みを作っていきたいと考えています。特に、タスクの割り振りを柔軟に調整できるようにすることで、メンバー全体で負担を分散し、誰か一人に負荷が偏ることのない体制を目指しています。
理想としては、チーム全体の開発スピードやクオリティを安定させることです。誰がどのタスクを担当しても、一定のパフォーマンスが出せる状態を目指し、そのための改善を続けていきたいと考えています。
――最後に、組織の魅力や一緒に働きたいエンジニア像について教えてください
八尾:当社はリモートワークでも意見を言いやすい環境が整っています。「否定をせず、お互いを尊重し合う」というカルチャーが醸成されているので、コミュニケーションが非常にスムーズです。
赤松:やる気次第で幅広い挑戦ができる会社です。私のチームでは、私がすべてを担当するのではなく、興味を持つメンバーにどんどん任せています。意欲的な人が集まり、高め合える環境だと感じています。
吉田:主体的な人が多い組織だと思います。課題や困難なことにも積極的に挑戦したいと思うような人たちが集まっています。技術だけでなく、サービスそのものを良くしたいという志向を持つ方が特にフィットすると思います。
湯本:ユーザー価値にこだわり、「自分ごと化してプロダクトを作れる」方とぜひ一緒に働きたいです。当社では開発生産性の向上やエンジニアのスキルアップに注力しています。月一回のイベントの開催やテックブログの運用も積極的に行っています。フルリモートワークながら、コミュニケーションが取りやすく、私も二人の子供がいますが働き方の自由度も広くお子さんがいる方にとっても働きやすい環境です。
※現在ツクリンクでは、エンジニアを募集しています。
https://findy-code.io/companies/792/jobs
※「Findy Team+」のサービス詳細は、以下よりご覧いただけます。
プロフィール
湯本明信氏:ツクリンク株式会社 エンジニアリングマネージャー
2012年、株式会社ハンズシェア創業。サービス開発全般を推進し、データ分析チームの立ち上げを経て、現在はエンジニアリングマネージャーとして開発組織全体のマネジメントに従事。

吉田栄助氏:2018年に受託系の開発会社にレイルズのバックエンドエンジニアとして入社。2022年よりツクリンクにジョインし、バックエンドエンジニアとして携わり、CRMについて社内のプロジェクトのリードや基盤開発チームのリーダーを担当。

八尾友基氏:建設業界で2年半働き、2018年にエンジニアへ転身。BtoC向けのアプリやサーバーサイドの開発、保育士の求人サイトの開発やCRAの開発などを経て、2022年にツクリンクにジョイン。2024年よりアソシエイトエンジニアリングマネージャーとしてGrowth1,2,3チームの開発生産性の向上に注力。

赤松龍史氏:アルバイトからプログラマーを始め、クリエイティブ系や受託システムの開発、自治体向けサービス開発を経て、2023年にツクリンクにジョインする。Growth3チームの開発リーダーを担当。

本記事のサマリ
導入前:解決したかった課題
良いユーザー価値を届けていきたいと考え、DORAの研究でも示されている開発生産性向上のための「Four Keys」に着目。他のツールでトライアルを使ってはみたものの、チームごとの詳細分析ができていない状態だった。
Findy Team+を導入した理由
国内向け開発生産性の計測ツールとして有名だったことからFindy Team+を導入することに。決め手はFindy Team+のテックブログや事例紹介の多さ。ユーザー視点から、安心感があった。
導入後:成果
サイクルタイムが長いという課題を把握できたり、プルリクの粒度の改善ができたりという成果があった。レビューに対する意識づけも行うことができた。開発生産性の向上の有意性に気づき、メンバーが主体的に課題に取り組んだり、勉強会を行ったりするようになった。
デプロイ頻度が1日2件に急伸!ツクリンク株式会社が見出した主体性を促す組織づくり

国内最大級の建設業マッチングプラットフォームを提供するツクリンク株式会社。同社では、エンジニア組織における個人の振り返りや、組織全体の課題を発見するために、「Findy Team+」を活用しています。
ツクリンク株式会社のエンジニアリングマネージャー・湯本明信氏、基盤開発チームリーダー・吉田栄助氏、アソシエイトエンジニアリングマネージャー・八尾友基氏、Growth3チーム開発リーダー・赤松龍史氏にグループインタビューを行いました。開発生産性の計測にあたって「Findy Team+」を導入した背景や、導入によってどのような改善がもたらされたか、伺いました。
ミッションは、建設業界を改善し豊かな未来を創造すること
――御社の開発部門はどのような体制で運営されていますか?
湯本:開発組織は、大きく6つのチームで構成されています。ユーザーさん向けのWebアプリケーション開発を担当するGrowth1・Growth2・Growth3のほか、ライブラリのバージョンアップや技術課題の解消を行う基盤開発チーム、SRE、モバイルアプリの6チームから構成されています。
――開発組織のミッションについて教えて下さい。
湯本:開発組織単体のミッションは特に定めていませんが、全社として掲げている「産業構造を変え、豊かな未来をつくる」というパーパスを共有しています。これに基づき、会社全体でミッションとビジョンを統一しています。
導入の決め手はFindy Team+の事例やテックブログ

――「Findy Team+」の導入前にも、開発生産性の計測は行っていましたか?
湯本:当社は、良質なユーザー価値を届けることを最重要視しています。そのためには、DORAの研究結果で示されている「Four Keys」が開発生産性向上において欠かせない指標になると考えています。
Findy Team+導入前も他のツールを使って簡易的な計測や改善を試みていました。ただ、当時はチュートリアルを活用した基本的な取り組みに留まり、チームごとの詳細な分析まではできていませんでした。
――Findy Team+を導入しようと思った理由を教えてください。
湯本:開発生産性のツール導入を検討していたタイミングで、国内で開発生産性の計測のためのツールとして、Findy Team+が有名だったので導入を決めました。Findy Team+は以前からテックブログや事例紹介を積極的に行っていて、安心感がありました。ユーザーの視点から見て、しっかりした運用や信頼できる実績があると感じたことが、導入を決めた大きな理由です。
開発生産性の可視化によって見えてきた課題

――計測を開始して明らかになった課題は何ですか?
湯本:チームの増加とともに、スクラムのベロシティといった基準がチームごとにバラバラになっていっていました。チームごとにベロシティを安定させるためには、リードタイムやデプロイ頻度の安定が必要だと気づきました。
吉田:Findy Team+の導入後、開発生産性の可視化によってさまざまな課題が見えてきました。例えば、スプリントでうまくできたと思っていても、実際のデータを見ると違和感があるなどですね。
赤松:普段感じていた定性的な課題とFindy Team+で見られる数値はある程度、一致していました。特に、DevOps分析機能を参考に、チームの改善に役立てることができると感じています。
八尾: 正直、最初に数値を見たときは「こんなに時間がかかっていたのか」と驚きました。チーム内では 「マージやリリースまでの時間が長い」ことは何となく感じていたものの、実際に数値として見ることで、その課題がより明確になりました。
特に、変更のリードタイムが長いことへの意識が薄かったという点が大きな課題でした。例えば、開発の進め方やレビューの流れに関して、チーム内では「普通にやっているつもり」だったのですが、計測を始めるとプルリクが大きくなりがちで、それがレビューの遅延につながっていたことがはっきりしました。結果として、リリースまでの時間が長くなっていたんです。
この課題を解決するために、まずは数値をチーム内で可視化し、エンジニア全員が現状を正しく認識できるようにすることから始めました。データをもとに「このリードタイムの長さはどこで発生しているのか?」と議論し、具体的な対策を考えるようにしました。今では、プルリクの粒度を小さくする意識が定着し、以前よりスムーズにレビューが進むようになっています。
――課題に対して、具体的にどのように取り組みましたか?
吉田:サイクルタイムの長さを解消するために、レビュー依頼が来たら即レビューするという意識をチームで共有しました。Slackのワークフロー機能とリスト機能を使いレビュー中のプルリクに対して誰がレビューしているか、そのプルリクがどのような状態なのかを可視化し、迅速にレビューを行うようにした結果、意識が変わっていったと思います。新たなタスクが完了までもっていったときに良い数値が出ることがチーム内で認識されました。

八尾:プルリクの粒度の改善とレビューに対する意識をチーム内で統一していこうというムーブをつくれました。レビューの負担を減らすことによって、レビュー時間が短縮され、スムーズに進められるようになりました。開発生産性向上のための指標の達成を意識することで結果的に、ユーザーさんに以前よりも早く価値を提供できるようになった点が大きな成果です。
Findy Team+を導入してからデプロイ頻度が大きく伸び、現在では1日に2件のデプロイを安定して行えるようになりました。また、直近では変更のリードタイムも安定しており、継続的な改善がチーム全体に浸透していると感じています。

――改善を進めていく中で難しかったことはありますか?
八尾: Growth1、Growth2チームでは、リードタイムの短縮に成功した後、次のステップとしてデプロイ頻度を高めることに取り組みました。しかし、その過程でリードタイムが再び長くなってしまうという問題が発生しました。具体的には、デプロイ頻度を増やそうとすると、リリースの粒度が大きくなりがちで、結果として各変更のレビューやテストにかかる時間が増加し、最終的にリードタイムが伸びてしまいました。
また、タスクの優先順位の変動も影響しました。デプロイ頻度を上げるために、より早くリリースできるタスクを優先するようになったのですが、その結果、元々予定していたタスクの対応が後回しになり、スプリントの計画が崩れることがありました。この経験から、「リードタイムの短縮」と「デプロイ頻度の向上」は、ただ並行して進めるのではなく、リリースの粒度や優先順位をしっかり整理した上で進めなければならないと学びました。
現在は、この失敗を踏まえて、リリースの粒度を細かく分けることを意識し、スプリント内で無理なくデプロイを増やせるように調整しています。また、エンジニア個々のスキルアップにも注力し、迅速なリリースを通じて、ユーザーさんに価値をしっかり届けることを徹底するようになりました。
赤松: Growth3チームでは、デプロイ頻度や変更のリードタイムの改善を目標にしていましたが、実際に進めていく中で、作業開始後にステークホルダーとの仕様認識に齟齬があることが分かり、スプリントが不安定になるという課題が発生しました。
例えば、エンジニアがタスクに着手した後に仕様の変更が発生し、途中で大幅な修正が必要になるケースがありました。また、仕様が完全に固まらない状態でスプリントに投入されたタスクが多く、開発途中での調整が増えてしまい、結果としてタスク完了までのリードタイムが長くなってしまうこともありました。
この状況を改善するために、プルリクエストの粒度を小さく分解し、エンジニアだけでリファインメントを実施するようにしました。具体的には、不明点を事前に解消し、仕様が明確になったタスクだけをスプリントに投入するというルールを徹底しました。また、スプリントの開始前にエンジニア同士で詳細を詰めることで、途中での仕様変更による遅延を最小限に抑えることができました。
このリファインメントの取り組みの結果、比較的安定したデプロイができるようになり、スプリントの進行もスムーズになりました。特に、メンバー全員が「何か問題があれば解決したい」という意識を持っていることが、この改善の成功につながったと感じています。
開発生産性の改善がスクラムやアジャイルの改善につながる

――湯本さんから見て、三つのチームにはどのような変化がありましたか?
湯本:当初は何が課題か分からない状況でしたが、Findy Team+による可視化を通じて、チーム全体が状況把握できるようになりました。自分たちの状況が分かることで、課題に取り組む主体性が生まれたと感じています。他のチームの状況も数値で把握しやすくなり、全体の協力体制も向上しました。
八尾:メンバーへの指示が出しやすくなりました。数値を見れば状況が明確になるので、細かな指示をしなくてもメンバーが自発的に動いてくれるようになりました。
――Findy Team+を導入される方に向けてアドバイスをお願いします。
赤松:数字だけを追い続けると、チームの雰囲気がギスギスしてしまうことがあります。Findy Team+を使う最大のメリットは、今まで定性的だったものが数値として可視化される点です。Growth3チームでは、Findy Team+を見ながら1週間単位、スプリント単位でふりかえりを行い、雑談ベースで改善を考えるようにしています。チーム内で気軽に話せる雰囲気を作ることが大切だと考えています。

赤松:Findy Team+で可視化されたことを改善していくうちに、メンバーの行動変容にもつながりました。アジャイルやスクラムについて学び直す必要があると感じたメンバーが、実際に資格を取得するなどの行動を起こしたのです。課題解決を主体的に考える文化が醸成されたことが大きな成果です。
吉田:数値を通じて、メンバーの課題感や温度感を探ることが重要だと考えています。数値を基に、メンバーに質問する場合もあるし、リアクションについても定量的に確認できるようになり、コミュニケーションがとりやすくなりました。これから、メンバーからいいアドバイスをもらうことが増えたら嬉しいですね。
八尾:私のチームでは毎週、Findy Team+の数値を確認する時間を設けています。こうした機会を設定しないと、メンバーの主体性を引き出すのは難しいです。Findy Team+の数値を見ながら課題解決策を話し合う習慣を作ったことで、私が不在でもメンバーが主体的にミーティングを進められるようになりました。
湯本:私たちはユーザーに迅速に価値を届けたいと考えています。そのための数値改善は必要ですが、数字に踊らされていないかは注意しています。開発生産性については自分ごと化したうえで主体性をもって改善活動を行うことをメンバーには求めます。そのためには、まずはチームで「なぜ開発生産性の可視化が必要なのか」について、認識をすり合わせることが大事です。主体性のある個人の改善活動が、チーム全体の改善やスクラムの改善にまでつながると考えています。
――開発生産性の計測に関して、今後取り組んでいきたいことはありますか?

吉田:リードタイムの短縮にはまだ改善の余地があります。他のチームとはタスクや開発のやり方が異なるため、それぞれに合った方法で改善を進めています。トライアンドエラーを続けながら、数値改善を目指しています。まずは数値を安定させたいですね。また、サービスのアクティブユーザー数や会社の利益との相関データが可視化されれば、さらに役立つと考えています。
八尾:アウトカムの指標も重要ですが、まずはアウトプットの指標を確認し、それがどのようにアウトカムの向上につながるかを明らかにするフェーズに進みたいと考えています。
赤松: 現状、特定のメンバーにレビューや難易度の高いタスクが集中してしまうことがあり、その結果、開発の進行にムラが出ることがあります。例えば、特定の技術領域に詳しいメンバーが限られていると、その人にタスクが集まりがちになり、結果的に負荷の偏りが発生します。
そのため、まずはチームコンディションを可視化し、負荷の分散を意識的に行うことを目指しています、標準化に向けては、タスクの粒度を揃えたり、スキルの属人化を防ぐためにペアプロやモブプロを導入したりすることで、特定の人に依存しない仕組みを作っていきたいと考えています。特に、タスクの割り振りを柔軟に調整できるようにすることで、メンバー全体で負担を分散し、誰か一人に負荷が偏ることのない体制を目指しています。
理想としては、チーム全体の開発スピードやクオリティを安定させることです。誰がどのタスクを担当しても、一定のパフォーマンスが出せる状態を目指し、そのための改善を続けていきたいと考えています。
――最後に、組織の魅力や一緒に働きたいエンジニア像について教えてください
八尾:当社はリモートワークでも意見を言いやすい環境が整っています。「否定をせず、お互いを尊重し合う」というカルチャーが醸成されているので、コミュニケーションが非常にスムーズです。
赤松:やる気次第で幅広い挑戦ができる会社です。私のチームでは、私がすべてを担当するのではなく、興味を持つメンバーにどんどん任せています。意欲的な人が集まり、高め合える環境だと感じています。
吉田:主体的な人が多い組織だと思います。課題や困難なことにも積極的に挑戦したいと思うような人たちが集まっています。技術だけでなく、サービスそのものを良くしたいという志向を持つ方が特にフィットすると思います。
湯本:ユーザー価値にこだわり、「自分ごと化してプロダクトを作れる」方とぜひ一緒に働きたいです。当社では開発生産性の向上やエンジニアのスキルアップに注力しています。月一回のイベントの開催やテックブログの運用も積極的に行っています。フルリモートワークながら、コミュニケーションが取りやすく、私も二人の子供がいますが働き方の自由度も広くお子さんがいる方にとっても働きやすい環境です。
※現在ツクリンクでは、エンジニアを募集しています。
https://findy-code.io/companies/792/jobs
※「Findy Team+」のサービス詳細は、以下よりご覧いただけます。
プロフィール
湯本明信氏:ツクリンク株式会社 エンジニアリングマネージャー
2012年、株式会社ハンズシェア創業。サービス開発全般を推進し、データ分析チームの立ち上げを経て、現在はエンジニアリングマネージャーとして開発組織全体のマネジメントに従事。

吉田栄助氏:2018年に受託系の開発会社にレイルズのバックエンドエンジニアとして入社。2022年よりツクリンクにジョインし、バックエンドエンジニアとして携わり、CRMについて社内のプロジェクトのリードや基盤開発チームのリーダーを担当。

八尾友基氏:建設業界で2年半働き、2018年にエンジニアへ転身。BtoC向けのアプリやサーバーサイドの開発、保育士の求人サイトの開発やCRAの開発などを経て、2022年にツクリンクにジョイン。2024年よりアソシエイトエンジニアリングマネージャーとしてGrowth1,2,3チームの開発生産性の向上に注力。

赤松龍史氏:アルバイトからプログラマーを始め、クリエイティブ系や受託システムの開発、自治体向けサービス開発を経て、2023年にツクリンクにジョインする。Growth3チームの開発リーダーを担当。

主体的な文化の醸成により、デプロイ頻度を2倍に向上。ツクリンクのFindy Team+を活用した組織づくりとは?

本記事のサマリ
導入前:解決したかった課題
良いユーザー価値を届けていきたいと考え、DORAの研究でも示されている開発生産性向上のための「Four Keys」に着目。他のツールでトライアルを使ってはみたものの、チームごとの詳細分析ができていない状態だった。
Findy Team+を導入した理由
国内向け開発生産性の計測ツールとして有名だったことからFindy Team+を導入することに。決め手はFindy Team+のテックブログや事例紹介の多さ。ユーザー視点から、安心感があった。
導入後:成果
サイクルタイムが長いという課題を把握できたり、プルリクの粒度の改善ができたりという成果があった。レビューに対する意識づけも行うことができた。開発生産性の向上の有意性に気づき、メンバーが主体的に課題に取り組んだり、勉強会を行ったりするようになった。
デプロイ頻度が1日2件に急伸!ツクリンク株式会社が見出した主体性を促す組織づくり

国内最大級の建設業マッチングプラットフォームを提供するツクリンク株式会社。同社では、エンジニア組織における個人の振り返りや、組織全体の課題を発見するために、「Findy Team+」を活用しています。
ツクリンク株式会社のエンジニアリングマネージャー・湯本明信氏、基盤開発チームリーダー・吉田栄助氏、アソシエイトエンジニアリングマネージャー・八尾友基氏、Growth3チーム開発リーダー・赤松龍史氏にグループインタビューを行いました。開発生産性の計測にあたって「Findy Team+」を導入した背景や、導入によってどのような改善がもたらされたか、伺いました。
ミッションは、建設業界を改善し豊かな未来を創造すること
――御社の開発部門はどのような体制で運営されていますか?
湯本:開発組織は、大きく6つのチームで構成されています。ユーザーさん向けのWebアプリケーション開発を担当するGrowth1・Growth2・Growth3のほか、ライブラリのバージョンアップや技術課題の解消を行う基盤開発チーム、SRE、モバイルアプリの6チームから構成されています。
――開発組織のミッションについて教えて下さい。
湯本:開発組織単体のミッションは特に定めていませんが、全社として掲げている「産業構造を変え、豊かな未来をつくる」というパーパスを共有しています。これに基づき、会社全体でミッションとビジョンを統一しています。
導入の決め手はFindy Team+の事例やテックブログ

――「Findy Team+」の導入前にも、開発生産性の計測は行っていましたか?
湯本:当社は、良質なユーザー価値を届けることを最重要視しています。そのためには、DORAの研究結果で示されている「Four Keys」が開発生産性向上において欠かせない指標になると考えています。
Findy Team+導入前も他のツールを使って簡易的な計測や改善を試みていました。ただ、当時はチュートリアルを活用した基本的な取り組みに留まり、チームごとの詳細な分析まではできていませんでした。
――Findy Team+を導入しようと思った理由を教えてください。
湯本:開発生産性のツール導入を検討していたタイミングで、国内で開発生産性の計測のためのツールとして、Findy Team+が有名だったので導入を決めました。Findy Team+は以前からテックブログや事例紹介を積極的に行っていて、安心感がありました。ユーザーの視点から見て、しっかりした運用や信頼できる実績があると感じたことが、導入を決めた大きな理由です。
開発生産性の可視化によって見えてきた課題

――計測を開始して明らかになった課題は何ですか?
湯本:チームの増加とともに、スクラムのベロシティといった基準がチームごとにバラバラになっていっていました。チームごとにベロシティを安定させるためには、リードタイムやデプロイ頻度の安定が必要だと気づきました。
吉田:Findy Team+の導入後、開発生産性の可視化によってさまざまな課題が見えてきました。例えば、スプリントでうまくできたと思っていても、実際のデータを見ると違和感があるなどですね。
赤松:普段感じていた定性的な課題とFindy Team+で見られる数値はある程度、一致していました。特に、DevOps分析機能を参考に、チームの改善に役立てることができると感じています。
八尾: 正直、最初に数値を見たときは「こんなに時間がかかっていたのか」と驚きました。チーム内では 「マージやリリースまでの時間が長い」ことは何となく感じていたものの、実際に数値として見ることで、その課題がより明確になりました。
特に、変更のリードタイムが長いことへの意識が薄かったという点が大きな課題でした。例えば、開発の進め方やレビューの流れに関して、チーム内では「普通にやっているつもり」だったのですが、計測を始めるとプルリクが大きくなりがちで、それがレビューの遅延につながっていたことがはっきりしました。結果として、リリースまでの時間が長くなっていたんです。
この課題を解決するために、まずは数値をチーム内で可視化し、エンジニア全員が現状を正しく認識できるようにすることから始めました。データをもとに「このリードタイムの長さはどこで発生しているのか?」と議論し、具体的な対策を考えるようにしました。今では、プルリクの粒度を小さくする意識が定着し、以前よりスムーズにレビューが進むようになっています。
――課題に対して、具体的にどのように取り組みましたか?
吉田:サイクルタイムの長さを解消するために、レビュー依頼が来たら即レビューするという意識をチームで共有しました。Slackのワークフロー機能とリスト機能を使いレビュー中のプルリクに対して誰がレビューしているか、そのプルリクがどのような状態なのかを可視化し、迅速にレビューを行うようにした結果、意識が変わっていったと思います。新たなタスクが完了までもっていったときに良い数値が出ることがチーム内で認識されました。

八尾:プルリクの粒度の改善とレビューに対する意識をチーム内で統一していこうというムーブをつくれました。レビューの負担を減らすことによって、レビュー時間が短縮され、スムーズに進められるようになりました。開発生産性向上のための指標の達成を意識することで結果的に、ユーザーさんに以前よりも早く価値を提供できるようになった点が大きな成果です。
Findy Team+を導入してからデプロイ頻度が大きく伸び、現在では1日に2件のデプロイを安定して行えるようになりました。また、直近では変更のリードタイムも安定しており、継続的な改善がチーム全体に浸透していると感じています。

――改善を進めていく中で難しかったことはありますか?
八尾: Growth1、Growth2チームでは、リードタイムの短縮に成功した後、次のステップとしてデプロイ頻度を高めることに取り組みました。しかし、その過程でリードタイムが再び長くなってしまうという問題が発生しました。具体的には、デプロイ頻度を増やそうとすると、リリースの粒度が大きくなりがちで、結果として各変更のレビューやテストにかかる時間が増加し、最終的にリードタイムが伸びてしまいました。
また、タスクの優先順位の変動も影響しました。デプロイ頻度を上げるために、より早くリリースできるタスクを優先するようになったのですが、その結果、元々予定していたタスクの対応が後回しになり、スプリントの計画が崩れることがありました。この経験から、「リードタイムの短縮」と「デプロイ頻度の向上」は、ただ並行して進めるのではなく、リリースの粒度や優先順位をしっかり整理した上で進めなければならないと学びました。
現在は、この失敗を踏まえて、リリースの粒度を細かく分けることを意識し、スプリント内で無理なくデプロイを増やせるように調整しています。また、エンジニア個々のスキルアップにも注力し、迅速なリリースを通じて、ユーザーさんに価値をしっかり届けることを徹底するようになりました。
赤松: Growth3チームでは、デプロイ頻度や変更のリードタイムの改善を目標にしていましたが、実際に進めていく中で、作業開始後にステークホルダーとの仕様認識に齟齬があることが分かり、スプリントが不安定になるという課題が発生しました。
例えば、エンジニアがタスクに着手した後に仕様の変更が発生し、途中で大幅な修正が必要になるケースがありました。また、仕様が完全に固まらない状態でスプリントに投入されたタスクが多く、開発途中での調整が増えてしまい、結果としてタスク完了までのリードタイムが長くなってしまうこともありました。
この状況を改善するために、プルリクエストの粒度を小さく分解し、エンジニアだけでリファインメントを実施するようにしました。具体的には、不明点を事前に解消し、仕様が明確になったタスクだけをスプリントに投入するというルールを徹底しました。また、スプリントの開始前にエンジニア同士で詳細を詰めることで、途中での仕様変更による遅延を最小限に抑えることができました。
このリファインメントの取り組みの結果、比較的安定したデプロイができるようになり、スプリントの進行もスムーズになりました。特に、メンバー全員が「何か問題があれば解決したい」という意識を持っていることが、この改善の成功につながったと感じています。
開発生産性の改善がスクラムやアジャイルの改善につながる

――湯本さんから見て、三つのチームにはどのような変化がありましたか?
湯本:当初は何が課題か分からない状況でしたが、Findy Team+による可視化を通じて、チーム全体が状況把握できるようになりました。自分たちの状況が分かることで、課題に取り組む主体性が生まれたと感じています。他のチームの状況も数値で把握しやすくなり、全体の協力体制も向上しました。
八尾:メンバーへの指示が出しやすくなりました。数値を見れば状況が明確になるので、細かな指示をしなくてもメンバーが自発的に動いてくれるようになりました。
――Findy Team+を導入される方に向けてアドバイスをお願いします。
赤松:数字だけを追い続けると、チームの雰囲気がギスギスしてしまうことがあります。Findy Team+を使う最大のメリットは、今まで定性的だったものが数値として可視化される点です。Growth3チームでは、Findy Team+を見ながら1週間単位、スプリント単位でふりかえりを行い、雑談ベースで改善を考えるようにしています。チーム内で気軽に話せる雰囲気を作ることが大切だと考えています。

赤松:Findy Team+で可視化されたことを改善していくうちに、メンバーの行動変容にもつながりました。アジャイルやスクラムについて学び直す必要があると感じたメンバーが、実際に資格を取得するなどの行動を起こしたのです。課題解決を主体的に考える文化が醸成されたことが大きな成果です。
吉田:数値を通じて、メンバーの課題感や温度感を探ることが重要だと考えています。数値を基に、メンバーに質問する場合もあるし、リアクションについても定量的に確認できるようになり、コミュニケーションがとりやすくなりました。これから、メンバーからいいアドバイスをもらうことが増えたら嬉しいですね。
八尾:私のチームでは毎週、Findy Team+の数値を確認する時間を設けています。こうした機会を設定しないと、メンバーの主体性を引き出すのは難しいです。Findy Team+の数値を見ながら課題解決策を話し合う習慣を作ったことで、私が不在でもメンバーが主体的にミーティングを進められるようになりました。
湯本:私たちはユーザーに迅速に価値を届けたいと考えています。そのための数値改善は必要ですが、数字に踊らされていないかは注意しています。開発生産性については自分ごと化したうえで主体性をもって改善活動を行うことをメンバーには求めます。そのためには、まずはチームで「なぜ開発生産性の可視化が必要なのか」について、認識をすり合わせることが大事です。主体性のある個人の改善活動が、チーム全体の改善やスクラムの改善にまでつながると考えています。
――開発生産性の計測に関して、今後取り組んでいきたいことはありますか?

吉田:リードタイムの短縮にはまだ改善の余地があります。他のチームとはタスクや開発のやり方が異なるため、それぞれに合った方法で改善を進めています。トライアンドエラーを続けながら、数値改善を目指しています。まずは数値を安定させたいですね。また、サービスのアクティブユーザー数や会社の利益との相関データが可視化されれば、さらに役立つと考えています。
八尾:アウトカムの指標も重要ですが、まずはアウトプットの指標を確認し、それがどのようにアウトカムの向上につながるかを明らかにするフェーズに進みたいと考えています。
赤松: 現状、特定のメンバーにレビューや難易度の高いタスクが集中してしまうことがあり、その結果、開発の進行にムラが出ることがあります。例えば、特定の技術領域に詳しいメンバーが限られていると、その人にタスクが集まりがちになり、結果的に負荷の偏りが発生します。
そのため、まずはチームコンディションを可視化し、負荷の分散を意識的に行うことを目指しています、標準化に向けては、タスクの粒度を揃えたり、スキルの属人化を防ぐためにペアプロやモブプロを導入したりすることで、特定の人に依存しない仕組みを作っていきたいと考えています。特に、タスクの割り振りを柔軟に調整できるようにすることで、メンバー全体で負担を分散し、誰か一人に負荷が偏ることのない体制を目指しています。
理想としては、チーム全体の開発スピードやクオリティを安定させることです。誰がどのタスクを担当しても、一定のパフォーマンスが出せる状態を目指し、そのための改善を続けていきたいと考えています。
――最後に、組織の魅力や一緒に働きたいエンジニア像について教えてください
八尾:当社はリモートワークでも意見を言いやすい環境が整っています。「否定をせず、お互いを尊重し合う」というカルチャーが醸成されているので、コミュニケーションが非常にスムーズです。
赤松:やる気次第で幅広い挑戦ができる会社です。私のチームでは、私がすべてを担当するのではなく、興味を持つメンバーにどんどん任せています。意欲的な人が集まり、高め合える環境だと感じています。
吉田:主体的な人が多い組織だと思います。課題や困難なことにも積極的に挑戦したいと思うような人たちが集まっています。技術だけでなく、サービスそのものを良くしたいという志向を持つ方が特にフィットすると思います。
湯本:ユーザー価値にこだわり、「自分ごと化してプロダクトを作れる」方とぜひ一緒に働きたいです。当社では開発生産性の向上やエンジニアのスキルアップに注力しています。月一回のイベントの開催やテックブログの運用も積極的に行っています。フルリモートワークながら、コミュニケーションが取りやすく、私も二人の子供がいますが働き方の自由度も広くお子さんがいる方にとっても働きやすい環境です。
※現在ツクリンクでは、エンジニアを募集しています。
https://findy-code.io/companies/792/jobs
※「Findy Team+」のサービス詳細は、以下よりご覧いただけます。
プロフィール
湯本明信氏:ツクリンク株式会社 エンジニアリングマネージャー
2012年、株式会社ハンズシェア創業。サービス開発全般を推進し、データ分析チームの立ち上げを経て、現在はエンジニアリングマネージャーとして開発組織全体のマネジメントに従事。

吉田栄助氏:2018年に受託系の開発会社にレイルズのバックエンドエンジニアとして入社。2022年よりツクリンクにジョインし、バックエンドエンジニアとして携わり、CRMについて社内のプロジェクトのリードや基盤開発チームのリーダーを担当。

八尾友基氏:建設業界で2年半働き、2018年にエンジニアへ転身。BtoC向けのアプリやサーバーサイドの開発、保育士の求人サイトの開発やCRAの開発などを経て、2022年にツクリンクにジョイン。2024年よりアソシエイトエンジニアリングマネージャーとしてGrowth1,2,3チームの開発生産性の向上に注力。

赤松龍史氏:アルバイトからプログラマーを始め、クリエイティブ系や受託システムの開発、自治体向けサービス開発を経て、2023年にツクリンクにジョインする。Growth3チームの開発リーダーを担当。







